プロジェクトマネージャーの育成
不祥事多発! 仕事ができるプロマネの「プロフェッショナル責任」とは (2)
みなさん、こんにちは
(株)富士通ラーニングメディアの土谷です。
前回に引き続き、ASCII.jp キャリア(http://ascii.jp/cate/21/)に連載中の記事、プロジェクトマネジメントを成功に導く「本当の実力を養う最強プロマネ講座」をご紹介します。
今回も、プロフェッショナル責任についてです。
前回の記事はこちら
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マネジメントで全体最適を目指す
プロフェッショナル責任が大切だということは、誰もが頭では理解できていると思います。現に、世の中で起きている問題の多くは“技術的な問題”というより、“行動”に関する問題です。問題を事前に食い止めようとすれば、食い止められる単純なことなのです。では、これらを守っていくにはどうすればいいのでしょうか。
対策の1つとしては、物事の判断基準を明確にすることです。「このときはいいけど、あのときはダメ」「今回は時間がなかったので、本当はダメなんだけど、いいことにしよう」など妥協やいい加減な判断があると、徐々にプロフェッショナル責任に対する意識が弱くなってしまいます。しかも、個々の品質の低下やプロジェクトの遅れ、トラブルにもつながっていきます。
判断基準としては「全体最適」を目指すのがよいでしょう。プロジェクトを進めるとき、それぞれのメンバーは自分の担当箇所にとって最適を目指して仕事をするでしょう。それはプロとして重要なことではありますが、時に自分の担当の最適(部分最適)が、全体としての最適(全体最適)にならないことがあります。
たとえば、あるパートが進行の遅れを取り戻すため、決められた方法を簡素化して作業を進めた場合。スケジュールどおりには進むでしょうが、そこではルールが無視されています。するとその結果、全体として不良個所が発生し、成果物は最適とは言えなくなります。確かに、個別で部分的な作業をすることの多いメンバーが、常に全体最適をとるのは困難です。そこで、プロジェクトマネージャーが全体の最適を目指してプロジェクトをコントロールし、小さなズレや間違いを早く修正して全体の最適に向かわせなければならないのです。
仕事をするすべての人が、PMBOKを学習する必要がある
プロジェクトマネージャーやプロジェクトに関わるメンバーに限らず、プロとして仕事をしていくにはプロフェッショナル責任を強く意識することが大切です。それには時に教育をすること、教育を受けることも必要でしょう。そして、トラブルや失敗を起こしてしまったとき、正直に話すという責任が果たせるようにならなくてはなりません。結果的にそのことで一時的に個人や組織が非難されるかも知れませんが、逆に以前に増して信頼を得られることもあります。
たとえば、不祥事をいち早く公表して、対策をとった家電メーカーが過去にありました。多大なコストをかけて新聞やテレビ、インターネット、ハガキなどで製品の欠陥を大々的に公表し、すべての消費者を対象に使用の停止と製品の回収を呼びかけました。するとその会社は「公正で誠実な会社である」という評価を得ることができたのです。
最後に、プロジェクトマネジメントで教科書的に使われるPMBOKは、プロジェクトを進めていく際に、非常に有益で実践的な内容で構成されています。PMBOKはプロジェクトマネージャー向けの書籍ですが、プロジェクトマネージャーだけでなく、プロジェクトに関わるメンバーすべてが理解しておくことで、プロジェクトが成功に向かってスムーズに進むことでしょう。なので、プロジェクトに関わるすべての人に学習することをお薦めします。PMBOKで身につけた知識は、プロジェクトマネジメントに限らず、あらゆる仕事をしていくうえでもとても役立つことでしょう。
プロジェクト成功のポイント
・常に勉強を怠らずさらなる専門性を高めなければならない
・どんなときも、正直に、誠実に対応しなければならない
・プロジェクトメンバー、お客さんなどのステークホルダーと信頼関係を築く
・プロマネだけでなく、プロジェクトの関係者は「PMBOK」を勉強する
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このブログでご紹介したスキル診断が対応しているITスキル標準の職種プロジェクトマネジメントも、このPMBOKに対応しています。
以下の記事もご参照ください。
→ 「スキル診断の結果より~職種・専門分野ごとのスキル状況(1)~」の記事
▼20回にわたって、「プロジェクトマネージャーの育成」を連載してまいりましたが、本日で最後となります。
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