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2007年11月22日 (木)

電気

Suzuki みなさん、こんにちは

(株)富士通ラーニングメディアの鈴木です。

4回目は、「電気」です。

前回の記事はこちら

「電気」とは

 電気と聞いてみなさんはどう思われますか。古臭い分野で、もはや時代遅れの領域、工学系の学校でも人気にかげりの出てきた学問。そんなイメージをもたれてはいないでしょうか。あるいは、「ビリビリして怖い」「下手に触ったら壊しちゃいそう」なんて思っていませんか。でも実際には私たちの生活に密着して、切っても切り離せないんですね。どうしてでしょう。
 電気はエネルギーの一つです。エネルギーといえば他にもいろいろあって、例えば熱もエネルギーですし、高いところからものを落とすことで、重力をエネルギーとして使うこともできます。エネルギーはそれを使っていろいろな仕事をさせることができるのですが、普通は作る場所と使う場所は異なります。ですから、エネルギーは簡単に運搬、移動できると便利なんです。ところが、熱や重力はあまり移動に適しません。そこで、電気の出番です。電気は配線を接続するだけで簡単に場所を移動することができます。あるいは電波を使えば、ワイヤレスで場所を移動することができます。また小さなエネルギーとしてものすごく微少な量を扱うことも得意です。モバイル機器の普及などは、この特長をうまく利用している例ですね。
 このような電気の特長をうまく使って、これまでに真空管や半導体を経てマイコンが生まれました。組込みシステムのハードウェアは、このマイコンや電子部品を使って作られているというわけです。

ソフトウェアとハードウェアの境界

 組込みシステムを作っていくには、ソフトウェアだけを単独で開発していくことはあまりありません。通常は、組込みシステムが動作するハードウェアも並行して開発していくことになります。すでにあるハードウェアを用いてソフトウェアを開発していく、いわゆるエンタープライズ系の開発とは、ここが大きく異なります。エンタープライズ系のソフトウェア開発では、何らかの障害が発生した場合、まずソフトウェアに原因があると考えることができます。これはハードウェアがすでに完成しているため、障害の原因要素から省いて考えることができるためです。一方組込みソフトでは、ハードウェアも並行開発しているため、必ずしもハードウェアに間違いがないとは言い切れません。したがって障害の原因として、ハードに原因があるのかないのかを切り分けられる力はとても大切です。例えば、そもそも配線がつながっていなければ、うまく動作するわけはありませんから、その原因究明にソフトのデバッグを行っていても、多大な時間の浪費にしかならないですよね。
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開発の現状

 ところが、実際の開発の現場ではこのような時間の浪費が多くなされています。なぜなら組込みソフトウェア技術者がハードウェアに対する知識や技術が十分でないため、ハードウェアに起因する不具合を見極められないからです。しかしながらこれは当然のことです。もともとソフトウェア技術者は必ずしもハードウェアに関する教育を体系的に学んでいるとは限らないからです。最近では文系出身者が組込みソフトウェア技術者になっていることだって珍しくありません。そういった方々は電気について学んだ経験がほとんどないでしょう。中学校の理科か高校の物理で少しかじった程度でしょうから、はるか昔の記憶の彼方に消え去ってしまってもなんら不思議はありません。

200711222
















記憶をほじくりかえそう

 そうは言っても、忘れていたままではもったいないですね。はるか昔とはいえ、せっかく学んだことで、かつ大きな武器になるのだったら使わない手はありません。ほんの少しだけ時間を使ってきっかけを作ってあげれば、すぐに思い出すことができるはずです。そうすれば、開発時間の無駄な浪費を省くことができるのと同時に、不必要に遠慮することなくハードウェア技術者とも自信を持ってコミュニケーションできるようになります。基本が分かっていれば、今度はハードウェア技術者は新しいことをどんどん教えてくれることでしょう。それが組込みソフトウェア技術者としての能力を向上させることに結びつくことは明らかです。ぜひとも高校の物理の教科書をひっくり返して、記憶のすみをほじくりかえしてみてください。

次回は組込みOSで着目されているWindows Embedded CEについてお話しします。キーワードは「日本初」です。お楽しみに。

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